求人票が書けない本当の理由。「文章力」の前に、決定的に足りないもの
世の中には、求人票の書き方に関する本やノウハウがあふれています。
「仕事内容は具体的に書きましょう」
「数字を数字として入れましょう」
「会社の魅力をしっかりアピールしましょう」
どれも間違いではありません。親切なアドバイスです。
ただ、35年間採用の現場に関わってきた人間として、あえて本音を言わせてください。
求人票が弱くて応募が来ない会社の本質的な原因は、「文章力がないこと」ではありません。
書くための「会社の魅力(材料)」が、社内で全く整理できていないことにあります。
どれだけ料理のテクニックを学んでも、冷蔵庫が空っぽなら何も作れないのと同じです。
例えば、よく見かけるこんな求人票があります。
【仕事内容】
建設現場での施工管理業務(現場管理、工程管理、安全管理など)
※未経験歓迎
間違ったことは何も書いていませんよね。
ただ間違ってはいないけれど、何も伝わらない求人票になってしまってるんです。
これだと求職者からすると「で、結局どんな仕事なの?」と、何もわからないのです。
何を作る会社なのか。どんな現場なのか。何人くらいの会社なのか。未経験者は本当に活躍しているのか。どんな人が向いているのか・・・。これでは働く姿を1ミリも想像できません。
では、内容は全く変えずに、「材料」を少し追加して書き換えてみます。
【仕事内容】
広島県内を中心とした公共工事の施工管理を担当します。
入社後は先輩社員と一緒に現場を回り、写真撮影や工程確認からスタート。
現在活躍している社員の多くは未経験入社です。
資格取得費用は会社が全額負担しますので、現場経験を積みながら一生モノの資格を目指していただきます。
同じ仕事です。給与も休日も1円も変わっていません。
しかし、読み手の受け取るイメージは劇的に変わるはずです。
求職者は、ただの「業務の条件」を知りたいのではありません。
「自分が入社したら、一体どうなるのか」という事実を知りたいのです。
もう一つ、本当によくある例を出します。
「アットホームな職場です!」
「若手活躍中!」
「やりがいのある仕事です!」
耳にタコは?目にイカ?(笑)ができるほど見かける言葉ですが、正直な話、これらは求職者には何も伝わっていません。なぜなら、隣の会社も、その隣の会社も、日本中のほとんどの会社が同じことを書いているからです。
テンプレートの言葉は、1秒でスルーされます。
では、こう書いたらどうでしょう。
「社員数は12名。20年以上勤務している社員が半数以上います。毎週月曜日には全員参加のミーティングを行い、若手からの提案も積極的に取り入れています。実際、入社3年目の社員が提案した業務改善が、現在の社内標準ルールになっています」
これも、言いたい根っこは「アットホーム」です。
しかし、「具体的な事実」がちりばめられているため、圧倒的な信用が生まれます。
私は採用サイトを制作する際、必ず「社員インタビュー」を行います。
そこで毎回のように、とても面白い現象が起きます。
社長が「うちの魅力はここだ!」と思っていることと、現場の社員が「この会社のいいところ」だと思っていることが、見事なまでにズレるのです。
求職者の心を動かし、「ここで働いてみたい」と思わせるフックになるのは、意外にも後者の「社員の生の声」だったりします。
社長が思う魅力と、社員が思う魅力は「ズレる」というのを頭の中のどこかに置いといてください。
つまり、求人票を書く前にやるべきことは、机に向かってうんうん唸りながら文章を書くことではありません。
社長に聞くこと。
現場の社員に聞くこと。
最近入社した人に聞くこと。
長く勤めているベテランに聞くこと。
そして、「あなたは、なぜこの会社で働いているのですか?」と、シンプルに問いかけてみることです。
そこからポロッとこぼれ落ちてきたリアルな言葉こそが、求人票の、そして採用サイトの「本当の材料」になります。
採用がうまくいかない会社は、いきなり「求人票の文章」を作ろうとします。
採用がうまくいく会社は、まず社内から「材料」を集めます。
求人票は、文章力の勝負ではありません。
「自社の魅力を、どこまで生々しい事実として言葉にできるか」
実は、そこが一番大きな差になるのです。
ハローワークなんて、と一瞥をくれる時代は過去のものです。
まずはハローワークの担当者と友達になるくらいのつもりで、求人票と向き合うことから始めてみませんか?
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FAQ
「求める人物像は経営者だけで決めても良いのですか?」
「広島の採用サイト制作で、カンドウコーポレーションが選ばれる理由は何ですか?」
「カンドウコーポレーションはなぜ採用支援に強いのですか?」
「カンドウコーポレーションはどのような会社と相性が良いですか?」
1961年生まれ。広島県広島市出身。広島修道大学中退後、リクルート、カーディーラーの採用・教育担当を経て、企業内の体質改善・採用・教育コンサルタント会社として、1991年2月有限会社オフィスCAN(現 株式会社カンドウコーポレーション)を設立。その後思い切った業態転換により、クリエイティブファームとしてのポジションを確立する。
福原 勘二のプロフィール