AI対策はホームページを変えることではなくて、会社の伝え方を変えること|広島のホームページ制作会社が解説するこれからのAI対策(AEO)
第1話では、20年以上前に私が経験した「SEOを知らなかった頃の苦い失敗談」を書きました。
SEOを知らなかった私が、AI対策で同じ失敗をしてほしくない理由
そして第2話では、「SEOとAI対策は違うけれど、本質は同じである」というお話をしました。
AI対策はSEOの延長ではない。でも、SEOを知っている人ほど強い理由
では、本格的なAI時代を迎えた今、私たち企業が本当に変えなければならないものは何なのでしょうか。
私は、それは「ホームページ(技術やデザイン)」ではないと思っています。
本当に変えなければならないのは、私たちの「会社の伝え方(言語化)」そのものです。
「AI対策(AEO)をお願いしたいので、うちのホームページをAI対応にしてください」
最近、このようなご相談をいただくことが本当に増えました。
もちろん、構造化データの実装やFAQの整備、llms.txt※の設置など、システム面での対応は必要です。しかし、これらはあくまで「情報を届けるためのパイプ(手段)」に過ぎません。
※llms.txt(Large Language Models Text)とは、生成AI(LLM)に対して「自サイトのどのページや情報を優先的に読んでほしいか」を伝えるためのMarkdown形式(特別な記号を使って文章の構造や装飾を直感的に表現できる軽量マークアップ言語)のテキストファイル。
肝心のパイプに通す「伝える中身」が整理されていなければ、どれだけ最新の技術を詰め込んでも、AIはあなたの会社を1ミリも理解してくれないのです。
例えば、私が経営者の方々に「御社の強みは何ですか?」とお聞きすると、多くの方がこのように答えられます。
「他社に負けない技術力があります」
「品質の高さには自信があります」
「お客様第一、地域密着でやっています」
どれも素晴らしい姿勢ですし、間違いではありません。しかし、AIはここで「そうですか、素晴らしいですね」とは言ってくれません。AIは、優秀な営業担当者が質問を重ねるように、裏側でこう問いかけています。
「それは、具体的にどんな技術力ですか?」
「他社と比較して、品質の何がどう優れているのですか?」
「お客様第一とは、具体的にどんな行動や制度に現れていますか?」
AIは常に、「だから、何?(So what?)」を繰り返して情報を深掘りしようとします。そして、その「具体的な答え(事実やエピソード)」がホームページの中に言葉として見つからなければ、AIはあなたの会社を「強みがない会社」とみなして、ユーザーへの推薦リストから外してしまいます。
「だから何?」は私の最も得意とする思考のスキームです。以下は採用について書いた「だから何?」です。
「だから何?」で見抜く、採用で失敗する会社・しない会社
私は、これまで35年間にわたってホームページ制作の現場に身を置いてきました。
その歩みの中で、インターネットが一般に普及し、ホームページという概念が生まれ、SEOという技術が登場し、スマートフォンが人々の生活を変え、SNSが台頭し、そして今、AI検索という大きな地殻変動が起きています。
技術は何度も変わりました。デザインのトレンドも、検索エンジンのアルゴリズムも、目まぐるしく変化し続けてきました。
しかし、この35年間、ただの一つも変わらなかった絶対的な真実があります。
「相手に伝わる言葉で届けていなければ、存在しないのと同じである」ということです。
「伝える」と「伝わる」、たった一文字違いですが、伝えてるつもりでも伝わってなければそれは存在しないのと同じこと、と言い続けてきました。
だから伝わるように伝えることに意味があるのです。
昔は、検索エンジン(ロボット)に自社の存在を正しく伝えるために「SEO」という手段が必要でした。今は、会話型AIに自社の強みを正しく理解してもらうために「AEO(AI検索最適化)」という手段が必要になりました。
アプローチする相手が「検索ロボット」から「AI」へと進化しただけです。その前提にあるのはいつだって、「自分たちの価値を、自分たちの言葉で、具体的に説明できること」これに尽きます。
自分たちは、どんな想いで、どんな仕事をしているのか?
なぜ、数ある同業者の中から自社が選ばれているのか?
競合他社との「決定的な違い」は何なのか?
どんなお客様に喜ばれ、どんな社員がどんな熱量で働いているのか?
これらを「綺麗ごと」ではなく、具体的かつ客観的な事実として語れる会社ほど、AIにも、そして人間にも深く理解されるようになります。
AI対策とは、ホームページを小手先で作り直すことではありません。「自社を見つめ直し、その本当の価値を言葉にし、人にもAIにも伝わる形へと整理し直すこと」です。
ホームページ制作会社の代表として、AI時代になってから、私は以前にも増して強く感じていることがあります。
「良いホームページは、良い会社説明からしか生まれない」
どれだけ洗練されたデザインをまとっても、どれだけ最先端の技術を導入しても、中身が空っぽであれば何も伝わりません。まず必要なのは、自分たちの会社を、自分たちの言葉で語り尽くせるようになることです。
AIは、ホームページの「プログラミング」を評価しているのではありません。あなたの「会社そのもの」を理解しようと、必死にテキストを読み込んでいるのです。
だからこそ、AI対策の本質とは技術の導入ではなく、「会社の伝え方」を根本から見直すこと。
そしてそれは、AIのためだけではありません。あなたの会社を必死に探している未来のお客様のためであり、自社にマッチした未来の求職者のためでもあります。
技術がどれだけ進化しようとも、ビジネスの本質は変わりません。
「自社の価値を、嘘偽りなく、正しく伝えられる会社が選ばれる」
これからのAI時代に私たちが創るべきホームページは、まさにそんな「誠実な言語化」が形になった場所であるべきだと、私は信じています。
今回のコラムをもって、全3回にわたる「AI検索時代のホームページ論」は一度幕を閉じます。
第1話: 「言葉が足りずに見つけてもらえなかった」20年前のFlashの失敗。
第2話: テクニックばかりに目を奪われ、中身を置き去りにしてはならないという警鐘。
第3話: だからこそ、今やるべきは「会社の価値の徹底的な言語化」であるという結論。
もし、「うちの会社の『伝え方』、これでいいのだろうか?」と少しでも不安に思われたなら、ぜひ一度カンドウコーポレーションにご相談ください。35年の経験をフルに活かし、あなたの会社の「本当の価値」を、AIにも人にも届く言葉へと一緒に磨き上げます。
「SEOを知らなかった私が、AI対策で同じ失敗をしてほしくない理由」
「AI対策はSEOの延長ではない。でも、SEOを知っている人ほど強い理由」
FAQ
「AI検索対策はホームページを作り直さないとできませんか?」
「AIに選ばれる会社になるにはどうすればいいですか?」
1961年生まれ。広島県広島市出身。広島修道大学中退後、リクルート、カーディーラーの採用・教育担当を経て、企業内の体質改善・採用・教育コンサルタント会社として、1991年2月有限会社オフィスCAN(現 株式会社カンドウコーポレーション)を設立。その後思い切った業態転換により、クリエイティブファームとしてのポジションを確立する。
福原 勘二のプロフィール