AIは、その人の「問い」の質を映し出す鏡です|広島のホームページ制作会社が解説するこれからのAI対策(AEO)
「AIによって仕事が奪われる」「AIのせいで人は考えなくなる」
そんな言葉を耳にする機会が増えました。たしかに、AIに思考を丸投げし、返ってきた答えをそのまま受け取るだけなら、そうした未来も訪れるのかもしれません。
ですが、35年以上にわたり、企業の強みや価値を言語化し、採用やWeb制作に落とし込む仕事に携わってきた私は、少し違う見方をしています。
AIは「利用」するものではなく、「活用」するものだからです。
辞書を開くと、このふたつは明確に区別されています。
そして私自身もずっとこの「利用」と「活用」の違いを言い続けてきました。
利用とは物やサービスの性質や利便性を、そのまま使うこと。
活用とはその持っている機能や能力を、工夫して最大限に引き出し生かすこと。
ChatGPTもGeminiもClaudeもPerplexityも、ただ問いかければ何らかの答えを返してくれます。
しかし、出てくるアウトプットの質を決定づけているのは、AIの性能ではなく、こちらが投げかけた「問いの質」そのものです。
私がAIを活用していると言い切れるのには、この「工夫して最大限に引き出し、生かすこと」を意識していることに相違ないからです。
AIを操作している時間よりも、「どう問うべきか」を考えている時間の方がはるかに長いことがあります。
「この問いでは浅いな」
「この言い回しでは、知りたいことの本質に届かない」
「視点を変えて、別の角度から問い直してみよう」
そうやって問いを研ぎ澄ましていくと、AIから返ってくる応答の解像度も一変します。
私にとってAIは、答えを検索する便利な道具ではなく、共に思考を深める対話の相手なのです。壁打ちとはよく言ったもんだと思います。(^^)
造形作家で批評家の岡崎乾二郎さんは、AIを「答えを得る装置」ではなく「問答術を鍛える相手」として捉え、創作において重要なのは「言葉と感覚のズレ(つまずき)」であると語っています。
自分の感じていることを言葉にした瞬間、「なんか違う」と感じる。
その言葉にならない「つまずき」や違和感を拾い上げることこそが、新しい表現や思考の手がかりになるのだと。
この指摘には、私は深く頷くしかありませんでした。
実は、私が普段クライアントと行っている対話も、まったく同じプロセスだからです。
ヒアリングの場で経営者の方に「御社の強みは何ですか?」と尋ねると、多くの場合、最初はこう返ってきます。
「技術力ですね」「徹底した品質管理です」「誠実さとスピーディな対応力です」
どれも決して間違いではありません。ですが、その言葉をそのまま鵜呑みにはしません。
「具体的には、どのような場面でそれを感じますか?」
「なぜ他社ではなく、御社が選ばれているのでしょうか?」
「お客様が本当に喜んでいるのは、その技術の先にある何でしょうか?」
問いを重ね、言葉にしてもらう。すると、経営者ご自身がふと漏らすのです。
「あ、いや・・・今言った言葉だと、ちょっとニュアンスが違うな」と。
この「言葉にした瞬間の違和感」こそが、宝の山です。
違和感を放置せず、もう一度問い直す。掘り下げる。その泥臭いやり取りの末に、最初は本人すら気づいていなかった「本当の価値」が、鮮やかに立ち現れてきます。
私は、AIとの対話においても、この「なんか違う」という感覚を何より大切にしています。
あらかじめ用意された正解が欲しいのではありません。むしろ、言葉と感覚がズレたときに生じる「違和感」が欲しいのです。
AIとの問答によって自分の思考の曖昧さが浮き彫りになり、「そうじゃない、私が言いたいのはこれだ」と引き出される過程で、自分自身の考えがどんどん研ぎ澄まされていきます。
考えているのは、AIではありません。あくまで自分です。
AIは、私たちの思考を整理し、視点を広げ、時には「その問い自体がズレていませんか?」と問い返してくれる、最強の鏡なのです。
思考をやめた人は、AIがなくてもバカになります。一方で、問い続ける人は、AIという鏡を得ることでどこまでも思考を深めていける。
だからこそ、これから求められるのは、単なるプロンプト(指示文)のテクニックではありません。「自分は本当は何を知りたいのか」「なぜそう考えるのか」という、自分自身への根本的な探求心です。
良い答えは、優れたAIから生まれるのではなく、鋭い問いから生まれる思ってます。
答えを手っ取り早く手に入れるためではなく、自分自身の「問い」を鍛え、思考をより遠くへ渡らせるために。これからも私は、AIという対話相手と向き合い続けていきたいと思います。
私はコピーを書くのでそれこそAIに書いてもらったらいいと言われます。
AIに書いてもらうと、論理的に矛盾はないですし誤字脱字もありません。
コピーライターの私から見ても、それは素晴らしいコピーが上がってきます。
ちゃんとプロンプトを打てば、まさに(私っぽい)コピーを書いてくれるんです。
でも採用することはありません。
私っぽいのですが、私じゃない。
視点も論点も癖もちゃんと真似してくれてますが、やっぱり私じゃないんですよね。
ただその精度は日に日に向上していると感じます。
そのうちこのコラムもAIが私の思考や癖をベースに、それっぽく書いてくれる日もそう遠くはないかもしれません。
その時にあなたは気付くのか・・・?(爆)
AI最適化 | サービス
1961年生まれ。広島県広島市出身。広島修道大学中退後、リクルート、カーディーラーの採用・教育担当を経て、企業内の体質改善・採用・教育コンサルタント会社として、1991年2月有限会社オフィスCAN(現 株式会社カンドウコーポレーション)を設立。その後思い切った業態転換により、クリエイティブファームとしてのポジションを確立する。
福原 勘二のプロフィール