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ボス・・・書く・・・徒然

福原勘二(カンドウコーポレーション代表)のコラム

「だから何?」と「それ、もう少し詳しく」

私は、たぶんPREPで話すことが多い人間です。結論を先に言う。なぜそう思うのかを話す。具体的な話をする。そして最後に、もう一度結論に戻る。
Point、Reason、Example、Point。いわゆるPREP法です。

先日、弊社の社長に全6回シリーズの「人材育成リーダー研修」という研修を受講させました。
小田にとっては初めての外部研修受講です。
そこで学んでいたのがこのPREP法です。
学べば学ぶほど「言葉を知らなかっただけで、これってボスがいつもやっていた手法じゃん。(笑)」ってなったみたいです。

私はもう30年以上このPREP法で社内会議からプレゼン、セミナーに至るまで、PREP法を使っていました。今となっては誰に教えてもらった手法なのか覚えていませんが、確かにこのPREP法を使用していました。
意識してそうなったのか、長年仕事をしているうちにそうなったのかはわかりません。ただ、仕事の報告なんて特にこれでいいと思っています。

「昨日のお客様との打ち合わせ、どうだった?」 と聞いているのに、「昨日は13時に会社を出まして、途中ちょっと渋滞してまして・・・」 から始まったら、「いやいや、そこはいいから。結論から教えて」 となります。(笑)

「結局、何が言いたいの?」と思いながら長い話を聞くのは、正直あまり得意ではありません。
もっと私らしく言えば、思考の癖はいつも「だから何?」です。そう、結論ファーストです。

何かを伝えるのであれば、伝える側がこの「だから何?」に答えられなければいけないと思っています。ホームページのコピーでも同じです。
「私たちは創業○年です」・・・だから何?
「最新の設備を導入しました」・・・だから何?
その先にある「だから、お客様にとって何が良いのか」まで言葉に落とし込んで、初めて伝わるものになるからです。

採用についても「だから何?」で書いてます。

「だから何?」で見抜く、採用で失敗する会社・しない会社

そういう意味で、私はかなりのPREP派・結論ファースト派なのだと思います。

ところが以前、Amazonの会議についての記事を読んでいて少し考えさせられました。
Amazonでは会議資料に箇条書きのPowerPointを使わず、「ナラティブ」と呼ばれる文章形式の資料を使うそうです。
参加者は最初に文章を黙読する。そこには結論だけではなく、その結論に至った背景や前提、考え方まで物語のように書かれている。 最初に知ったときは「ずいぶん面倒くさいことをする会社だな」と思いました。
結論だけ先に言えばいいじゃないか、と。

でも、よく考えてみると、これは私が普段やっている仕事にもかなり近いところがありました。

たとえば、ある会社の社長から「うちの強みは技術力です」と言われたとします。PREP的に考えれば、「この会社の強みは技術力です」という結論から組み立てればいい。でも私はそれだけではたぶん納得しません。

「どうしてそう思うんですか?」
「具体的には?」
「他社ではできないんですか?」
「お客様から何と言われます?」

そうやって聞き込んでいくと、「そういえば昔、他社で断られた仕事を持ち込まれたことがあって・・・」 という話が出てくる。
「それ、どうやって解決したんです?」「そのとき誰がやったんです?」と掘り下げていくと、そこにドラマがある。私は、むしろこっちの話が聞きたいのです。

これは採用サイトをつくるときも同じです。

「社員を大切にしています」
「若手が活躍しています」
「風通しのいい会社です」

結論だけなら、どこの会社でも言えます。
でも、 なぜ社員を大切にするようになったのか。
実際にどんな社員がいて、どんな出来事があったのか。
社長が何を考えて、その制度をつくったのか。
そこまで聞くと、その会社にしかない話になります。

考えてみれば、私が35年間やってきた「本人が気づいていない価値を見つけて、言葉にする仕事」は、結論だけを聞いていてはできない仕事なのかもしれません。

だから私はPREPが好きなのに、取材ではPREPを求めていない。
むしろ逆です。
話があっちへ行ったり、こっちへ行ったりする。
昔の話が突然出てくる。
本題とは関係なさそうな話になる。
でも、その雑談の中から、「ちょっと待ってください。それ、面白いですね」 となることがあります。
そこに、その会社の本当の価値が隠れているのです。

この違いは、文章を書くときにも言えます。WebサイトのFAQ(よくある質問)をつくるときは、絶対に結論ファーストです。
質問に対して最初の数行で答え、そのあとに理由や具体例を書く。知りたいことがあって検索してきた人に延々と前置きを読ませる必要はありませんし、AI検索を意識してもこれが正解だと思っています。

でも、サイトコンテンツやコラムまで全部それでいいのかというと私は違うと思います。
最初に答えを書いてしまったら、そこで読む理由がなくなる文章もあります。
「ある会社を取材していたら、社長自身も気づいていなかった強みが見つかった」だったら、「何があったんだろう?」と思って少し先を読みたくなる。
その過程を一緒にたどって、最後に「だから、この会社は選ばれているんだ」に辿り着く。

答えを早く渡すことが親切なときもあれば、答えに辿り着くまでの道のりを一緒に歩いてもらった方が伝わることもある。

結局、大事なのは「PREPか、ナラティブか」ではありません。
誰に、何を伝えたいのか。そして、その人に何を持ち帰ってほしいのか。そこから逆算して、話す順番を決めればいいだけの話なのです。

だから私は、これからも社内ではPREPで話し、「で、結論は?(だから何?)」と言い続けると思います。(笑)
でも、お客様の会社の強みを探しているときには、「結論からお願いします」 とは言わない。
むしろ、「それ、もう少し詳しく聞かせてもらえませんか?」 と言うと思います。

PREPもいい。
ナラティブも捨てがたい。
使い分ければいいだけの話なのかもしれません。

ただ一つ言えるのは、

「だから何?」と聞く私と、「それ、もう少し聞かせてください」と言う私は、たぶん同じ仕事をしている。

どちらも、その話の中にある「本当に伝えるべきこと」を探しているのです。

FAQ
「なぜカンドウコーポレーションは取材を重視するのですか?」
「なぜカンドウコーポレーションは「言語化」を重視するのですか?」
「AI時代に社員インタビューは必要ですか?」

EDITOR 福原 勘二 代表取締役会長兼CEO
(最高経営責任者)
エグゼクティブ・ビジネスデザイナー 兼ストラテジックパートナー

1961年生まれ。広島県広島市出身。広島修道大学中退後、リクルート、カーディーラーの採用・教育担当を経て、企業内の体質改善・採用・教育コンサルタント会社として、1991年2月有限会社オフィスCAN(現 株式会社カンドウコーポレーション)を設立。その後思い切った業態転換により、クリエイティブファームとしてのポジションを確立する。

福原 勘二のプロフィール
082-509-3322 9:30 - 18:30

まず、「誰が嬉しいのか?」を
一緒に考えることから始めます。

表面的な症状ではなく、その奥にある構造から一緒に考えます。
ウェブ・デザイン・言語化・伴走。手段はその後についてきます。

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