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なぜ会社のことは伝わらないのか

以前、採用担当をしていた頃のことですから、私がまだ20代の頃の話です。ピチピチの頃です。(笑)

私はサラリーマンデビュー当初から電話が大の苦手でした。
あ、ただの電話は大丈夫なんですけど、いわゆる新規のアポ取り電話が、という意味です。

今でも苦手ですから、これはもう性格なんでしょうね。(笑)

そんな私が学生に電話を掛けなければならなくなりました。
会社説明会の案内を送った後、返信ハガキを返してくれた学生に連絡をする仕事です。

ところが電話を掛けてみると、こちらが思っていた空気と少し違ったんです。

「あ、福原さんですね」

そんなふうに言われることがありました。

まだ会ったこともない学生です。でも相手は私のことを知っている。

その瞬間、電話の向こうにいたのは知らない誰かではなくなりました。

今思えば、あの時に大切なことを教わった気がします。

人は情報が欲しいわけではなくて、相手を知りたいんです。

これは採用だけの話ではありません。

ホームページもそうです。会社案内もそうです。営業という仕事もそうだと思います。

私たちは仕事柄、どうしても自分たちが伝えたいことを中心に考えてしまいます。

どんな商品なのか
どんなサービスなのか
どんな実績があるのか

もちろん大事なことではありますが、それだけではなかなか伝わらないのも事実。

なぜなら相手が知りたいのは、その会社がどんな考え方をしているのか、その会社にはどんな人がいて、どんな価値観で仕事をしているのか、そして自分との接点がどこにあるのかだからです。

私は長い間、採用活動に関わってきましたが、会社説明会で学生が一番熱心に聞いていたのは会社概要ではありませんでした。

営業マンの失敗談だったり、お客様に怒られた話だったり、入社したばかりの若手社員の本音だったりします。

つまり学生は会社を見に来ているようで、人を見ているんです。

考えてみれば当たり前ですよね。就職というのは会社という建物に入るわけではありませんし。

その会社で働いている人たちの中に入っていくわけですから。

だから私は今でも社員インタビューを重視するのはもう何度も書いてます。

その会社がどんな会社なのかを理解するためではなく、その会社で働いている人たちが、どんな思いで仕事をしているのかを知りたいだけなんです。

そこにしか、その会社らしさは存在しないからです。

ホームページも採用サイトも、本来はそのためにあるのだと思っています。

きれいなデザインを見せるためでも、立派な実績を並べるためでもなく、まだ会ったことのない人との距離を少しだけ縮めるためにある。

35年近くこの仕事をしてきましたが、結局やっていることは昔とあまり変わっていません。

まず知ってもらう。その上で会う。

採用も営業もホームページも、その順番だけは今も変わらないように思います。

【公式noteにて詳細公開中】

35年以上採用に関わってきましたが、今の考え方の原点は案外その頃にあります。
なぜ私は社員インタビューを重視するのか。
なぜ採用は「理解されること」が大切だと思うのか。
そのきっかけになった出来事を、公式noteに書いています。

➔ noteを読む:『私は電話が大の苦手でした

 

EDITOR 福原 勘二 代表取締役会長兼CEO(最高経営責任者) エグゼクティブ・ビジネスデザイナー 兼ストラテジックパートナー

1961年生まれ。広島県広島市出身。広島修道大学中退後、リクルート、カーディーラーの採用・教育担当を経て、企業内の体質改善・採用・教育コンサルタント会社として、1991年2月有限会社オフィスCAN(現 株式会社カンドウコーポレーション)を設立。その後思い切った業態転換により、クリエイティブファームとしてのポジションを確立する。

福原 勘二のプロフィール

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