35年前から変わらなかった採用の本質
採用の世界には、次々と新しい言葉が生まれます。
採用ブランディング
採用マーケティング
デプスインタビュー
ハンズオン支援
リファラル採用
ダイレクトリクルーティング
どれも大切なキーワードであり、考え方です。
ただ、こうした言葉を聞くたびに思うことがあるんです。
「名前は変わったけれど、本質は昔からあまり変わっていないのではないか」ということです。
私が起業したのは1991年です。
まだインターネットは一般的ではなく、採用サイトもありません。
求人広告は紙媒体が中心でしたし、当然SNSもなければAIもありません。
それでも企業は採用に悩んでいました。
そして、採用がうまくいく会社とうまくいかない会社がありました。
35年以上採用に関わってきましたが、その差は意外とシンプルだったように思います。
私が独立して最初に手掛けた案件の一つが、あるスーパーマーケットの採用支援でした。
当時の私は、まだ登記しただけの状態です。
名刺もない
会社案内もない
実績もカーディーラーでの実績のみ
そんな状況にもかかわらず、採用支援を任せていただくことになりました。
まず何をしたか。
求人広告を作ったわけではありません。
会社説明会の企画から始めたわけでもありません。
それは全てその後のことです。
まず私は現場の話を聞くことから始めました。
若手社員はなぜ入社したのか
なぜこの会社を選んだのか
入社後にどんなギャップがあったのか
辞めたいと思ったことはなかったのか
もしあったなら、なぜ踏みとどまったのか
今でいうデプスインタビューです。でも当時はそんな言葉を知りませんでしたけど。
ただ、採用を成功させるためには、まず会社を理解しなければならないと思っていただけです。
採用がうまくいかない時、多くの会社は手法を探します。
求人媒体を変える
広告予算を増やす
SNSを始める
採用サイトを作る
もちろん、それらも必要です。
しかし、その前に考えなければならないことがあると思っていますし、ここでも何度も書いてきました。
自社の魅力は何なのか
どんな人に来てほしいのか
なぜその人に来てほしいのか
働く人たちは会社をどう感じているのか
そこが整理されていないまま手法だけ変えても、成果は安定しません。
これは35年前も今も変わりません。
採用サイトの相談をいただくと、私はいきなりサイトの話をしないのは前述のコラム
なぜ私は採用サイトを作る前に「揃える」話をするのか で書いた通りです。
求める人物像が人によって違う状態のまま採用サイトを作るとどうなるのか・・・。
伝える内容が曖昧になり、結果として誰にも刺さらない採用サイトになります。
だから私は「揃える」ことを大切にしています。
またか?と思われる方もいらっしゃると思いますが、はい、大正解です。
もうこうなったら「揃える教」の教祖にでもなりますかね。(笑)
会社として何を大切にしているのか
どんな人に来てほしいのか
なぜその人に来てほしいのか
それを言葉にする。そして社内で共有する。
採用サイトは、その答えを形にするためのツールに他なりません。
最近はAIに選ばれるためのサイト設計をしましょう!と声高々に叫ばれています。
確かに重要な考え方です。
しかし、AIに選ばれるためにも、まずは自社の言葉が整理されていなければなりません。
AIは情報を要約できますし、情報を整理することもいとも簡単にやってくれます。
でも会社の想いを作ることはできません。
現場で働く人の本音を聞くこともできません。
会社の価値観を決めることもできません。
そこは今も人の仕事だと思います。AI任せにはできない部分がここだと思います。
だから私は、AI時代になっても採用の本質は変わらないと思っています。
まず現場を知ること
働く人を知ること会社の言葉を整理し、揃えること
35年前にやっていたことと、実はあまり変わっていません。
手法は変わりますし、媒体も変わります。テクノロジーも変わっていくでしょう。
でも採用の本質は変わらない。私はそう考えています。
【公式noteにて詳細公開中】
私が名刺も実績もない1991年に起業し、まだ「ハンズオン採用」や「デプスインタビュー」という言葉がなかった時代に、あるスーパーマーケットの大量採用を泥臭く成功させた原点の話は、公式noteにて詳しく書き下ろしています。ぜひあわせてご一読ください。
➔ noteを読む:『ハンズオン採用という言葉がまだなかった時代』
1961年生まれ。広島県広島市出身。広島修道大学中退後、リクルート、カーディーラーの採用・教育担当を経て、企業内の体質改善・採用・教育コンサルタント会社として、1991年2月有限会社オフィスCAN(現 株式会社カンドウコーポレーション)を設立。その後思い切った業態転換により、クリエイティブファームとしてのポジションを確立する。
福原 勘二のプロフィール