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「辞めない採用」はつくれるのか?

「できるだけ長く働いてほしい」・・・採用に関わる人間であれば誰もが一度はそう考えます。
採用担当も経営者もそこは一致しているハズです。

でも現実はどうでしょうか。

時間もコストもかけて採用した人材が、数ヶ月、あるいは1年も経たずにに離れていく。
理由は様々です。

「思っていた仕事と違った」
「会社の雰囲気が合わなかった」
「成長できる実感が持てなかった」

どれも、よく聞く話です。これって本当に「仕方ないこと」でしょうか?
退職代行サービスが人気あるというニュースは毎年GW後に話題になっていましたが、近年はGW前どころか入社日に、とか、研修初日に、というニュースになっているくらいですしね。(^^;

退職理由は、入社後に生まれるものだと思われがちです。でも実際には、その多くは入社前にすでに存在しています。

「仕事内容の認識のズレ」「会社文化への理解不足」「(お互いの)期待値の不一致」

これらはすべて、「入ってみないと分からなかった」ではなく、「事前にすり合わせができていなかっただけ」ではないでしょうか。

だから何?

採用とは、「見抜く」だけでは不十分だということです。
前回の記事では、「だから何?」を使って表面的な言葉の奥にある本質を見にいく話をしました。

それは言い換えれば「見抜く力」です。でも、それだけでは足りません。

必要なのは、もう一つ。「設計する力」です。

「どんな人に来てほしいのか?」
「どんな現実を見せるのか?」
「どこまで正直に伝えるのか」

これらを意図的に設計しない限り、採用は運に左右され続けます。

採用の場では、どうしてもお互いが良く見せようとします。

もちろん、それ自体は悪いことではありません。ただ、それが「現実以上」になった瞬間にズレが生まれます。そしてそのズレは、入社後に必ず顕在化します。

だから何?

「辞めない採用」を目指すのであれば、「魅せる」よりも「揃える」ことが重要になります。

私たちは、面接で良いことばかりは言いません。

「この仕事の大変なところ」
「うまくいかない瞬間」
「求められるレベル感」

これらも、あえて伝えます。入社後のギャップをなくすためです。

入社前に「ちょっと厳しいかもしれない」と感じた人は、無理に来なくていい。
逆に、それでも「やりたい」と思った人は、簡単には折れません。
採用は、"いい人"を取ることではありません。会社の文化や価値観に「合う人」と出会うことです。

スキルが高くても、価値観が合わなければ続きません。逆に、経験が浅くても、フィットすれば伸びます。

だから何?

採用基準は、「優秀かどうか」ではなく「自社で活躍できるかどうか」であるべきだと思っています。
もう何度もここで書いていますが、私たちは採用の最終判断をメンバー全員で行います。これは「民主的だから」ではありません。
現場が一番、現実を知っているからです。一緒に働く人間が「この人と働きたい」と思えるかどうか。
ここを無視して決めた採用は、どこかで歪みが出ます。

そしてもう一つ大きなプラス項目があります。
それは求職者自身が内定が決まった際、「選ばれた」「みんなに選んでもらった」と感じてもらえる点です。
それは入社後のモチベーションの維持にも繋がります。

また、面接では期待値を上げすぎません。むしろ、意図して下げることもあります。

だから何?

入社後に「思っていたより良かった」と感じてもらうためです。逆は長く続きません。
採用のゴールを「入社」に置くと、どうしても短期的な判断になります。
でも本質はそこではありません。採用のゴールは「入社後に活躍し、いい会社に入社した!と心から思ってくれて、長く働き続けてくれること」です。

「辞めない採用」は作れるのか。

答えは、作れます!です。

ただしそれは、「いい人を見つけること」ではなく、「ズレをなくすこと」の積み重ねです。
その精度をどこまで高められるか。採用は、その会社の「本気度」が最も表れる領域かもしれません。

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EDITOR

福原 勘二
  • 代表取締役会長兼CEO(最高経営責任者)
  • エグゼクティブ・ビジネスデザイナー
  • 兼ストラテジックパートナー

1961年生まれ。広島県広島市出身。広島修道大学中退後、リクルート、カーディーラーの採用・教育担当を経て、企業内の体質改善・採用・教育コンサルタント会社として、1991年2月有限会社オフィスCAN(現 株式会社カンドウコーポレーション)を設立。その後思い切った業態転換により、クリエイティブファームとしてのポジションを確立する。

福原 勘二のプロフィール

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