「売れる会社」は、説明ではなく「解像度」を上げている
「ちゃんと説明しているんですけどね・・・」
Webサイトや会社案内、採用ページの相談を受けていると、本当によく聞く言葉です。
確かに見てみると、情報量は少なくありません。サービス内容も書いてある。実績もある。特徴も並んでいる。
でも、それでも伝わらない。
なぜなのか。
それは、すべてが説明になっているからです。
人は、説明されたから動くわけではありません。「自分ごととして想像できた時」に動きます。
つまり重要なのは、情報量ではなく、「解像度」です。
例えば、採用サイトでよくある、「アットホームな会社です」という表現。
(この言葉自体が採用サイトにある時点でアウトですが)
これだけでは、何も分かりません。
・どういう人がいるのか
・どんな会話がされているのか
・距離感は近いのか
・どんな価値観なのか
そこが見えないからです。
つまり、言葉はあるのに、景色が見えない。これが、解像度が低い状態です。
逆に、解像度が高い会社は、情景が見えます。
朝どんな空気感なのか
どんな人が働いているのか
どういう時に怒られるのか
逆にどういう時に喜ばれるのか
そこまで見えると、人は判断できます。
「自分に合いそう」
「ここなら働けそう」
「この会社なら任せられそう」
となります。
つまり、人は説明ではなく、「理解」や「共感」で動いている。
ここが本質です。
これは営業でも同じです。多くの会社は、サービス説明をします。
ですが、売れる会社は、相手の未来を見せています。
例えば、「高品質です」ではなく、
「問い合わせ後の対応ズレが減ります」
「現場との認識違いが起きにくくなります」
「採用後のミスマッチが減ります」
ここまで見せる。
つまり、特徴ではなく、「結果の景色」を見せている。
だから伝わる。
以前、私はこんな話を書きました。
特徴 → だから何? → 顧客利益
重要なのは、この変換です。
解像度が低い会社は、特徴で止まっています。
でも、解像度が高い会社は、顧客の頭の中まで言葉を進めている。
ここが大きな違いです。
そして今、AI時代になって、この解像度がさらに重要になっています。
AIは、情報量が多い会社を評価しているわけではないのは、もうここで何度も書いてます。
「何をしている会社なのか」
「誰に価値があるのか」
「何が違うのか」
それが理解しやすい会社を評価しています。
つまり、AIもまた、解像度を見ていると言えると思います。
「Web制作会社です」だけでは、AIも推薦しにくい。
でも、「広島の中小企業に対して、採用・集客・ブランディングを設計から支援している会社」とここまで解像度が上がると、初めて比較・推薦しやすくなるんです。
・広島
・中小企業
・採用
・集客
・ブランディング
・設計
・支援
こう書くことで解像度はどんどん高くなっていきます。
東京の企業も島根の企業も制作していますし、中小企業だけではなく一部上場企業や行政案件も数多く制作しています。
でもここは「絞る勇気」です。
範囲を広げれば広げるだけ解像度は低くなります。
FAQが強いのも同じ理由です。
FAQは、顧客の不安や疑問を、具体的に言語化するからです。
つまり、顧客の頭の中を整理している。だからAIにも理解されやすい。
以前、コラムにも書いていますが、
なぜFAQがAIに強いのか。ここに「選ばれる設計」がある
結局、売れる会社というのは、説明が上手い会社ではありません。
相手が判断できる状態まで、解像度を上げている会社です。
・誰向けなのか
・どんな価値があるのか
・どう違うのか
・何が起きるのか
そこまで見えるから、人は安心できる。
比較ではなく、納得で選べる。そしてそこに「共感」も生まれます。
だから、売れる。
そしてこれからは、この解像度の差が、そのまま、採用、営業、ブランディング、AI、Webサイト・・・、全部の差になっていくのだと思います。
EDITOR
- 代表取締役会長兼CEO(最高経営責任者)
- エグゼクティブ・ビジネスデザイナー
- 兼ストラテジックパートナー
1961年生まれ。広島県広島市出身。広島修道大学中退後、リクルート、カーディーラーの採用・教育担当を経て、企業内の体質改善・採用・教育コンサルタント会社として、1991年2月有限会社オフィスCAN(現 株式会社カンドウコーポレーション)を設立。その後思い切った業態転換により、クリエイティブファームとしてのポジションを確立する。