2026年4月10日(金)13:45 辞めない採用のつくり方──現場で実践した3つのこと
前回、「嘘をつかない採用」に辿り着いた話を書きました。
では実際に、何を変えたのか。
当時の私が「辞めない採用」を掲げ、力を注いだことは大きく3つです。
① 採用スタイルの変更・・・リアルを伝える
まず変えたのは、採用の「見せ方」です。
それまでの説明会は、いわば「いい話しかしない場」でした。しかしそれでは、入社後に必ずギャップが生まれる。
だから、辞めました。(^^;
それで代わりにやったのが、
・現場の営業マンに会わせる
・耳の痛い話もしてもらう
・リアルな働き方をそのまま伝える
です。
さらに、
・なぜこの仕事を続けているのか
・なぜこの会社で頑張っているのか
これを営業マン本人の口で語ってもらうようにしました。
加えて、
・インセンティブ(報奨金)のリアル
・平日休みだからこそのメリット
・営業の面白さ
・上手なサボり方(笑)
こういった「都合のいい話ではないリアル」も含めて、全部出すことにしました。
結果として「思っていたのと違う」が起きなくなります。
② 社員教育の改革・・・「売れる」を再現する
次に取り組んだのが、教育です。
採用しても辞めてしまう理由の多くは、「売れない」ことによるストレスでした。
売れない
→ 休めない
→ 詰められる
→ 楽しくない
→ 辞める
この構造です。
つまり逆に言えば、売れれば辞めない。
そこでやったのが、まずは私自身が売れている営業マンに同行し、「売れる」を体験することです。
私はリクルートでは営業経験はありましたが、車の営業はしたことありません。車の営業を知らない私が教育担当と言われても、「何を教えていいのか分からない」でしたし。(^^;
そしてさらに踏み込んで、「売れる営業マン」を因数分解しました。
・思考回路
・行動パターン
・トーク内容
これを徹底的に言語化。
つまり、「感覚」だったものを「再現できるもの」に変えたのです。
③ 教育の仕組み化・・・属人性をなくす
さらに、
・先輩とのトーク
・先輩から学ぶ場
これまでなかった教育要素を組み込み、単なるOJTではなく、「売れる人材を育てる仕組み」として体系化しました。
結果として、
・辞めない
・だけでなく
・売れる
という状態をつくることができました。
総務課採用教育担当から「人材開発室」にという新しい部署ができて、社長直轄、上司が居なくなったのもこの頃からです。
また当時はカーディーラーの採用はメーカーが指導する立場にありました。
大学ではメーカー主導で会社説明会を開いたり、大学の就職部の方と懇親の場を作ったり、時には採用活動の指導なんかもされていました。
私のやっていた採用活動、教育カリキュラムの一新が、当時のメーカーの指導されていた方の目に留まり、全国ディーラー採用担当者研修会なるもので講師をさせていただくまでになりました。
しかも何回か連続でやっていた記憶があります。(35年以上も前なので記憶が・・・)
ここで改めて整理すると、採用とは「人を集めること」ではありません。
「活躍する人材を残すこと・・・まさに人財の蓄積」です。
そして今、2026年。採用はさらに厳しくなっています。
大手企業が大量採用を行い、中小・零細企業はどんどん不利になっている。
この状況でよくあるのが、「大手の真似をする」ことです。
でもこれは、ほぼ負けます。
大手には、
・ブランド
・給与
・福利厚生
・安心感
があり、採用系のメディアへの予算規模も一桁どころか二桁くらいは余裕で違います。
同じ土俵で戦ったって勝てるはずはありません。
ではどうするか。
答えはシンプルです。
「違い」を出すこと、です。
・中小企業だからこそできること
・中小企業だからこそ面白いこと
・中小企業だからこそ得られる経験
これを、ちゃんと伝える。案外あります。
そしてもうひとつ。
リアルを出すこと。
・いいことも
・大変なことも
全部含めて、「生の声」で伝える。
採用サイトを作るときにやるべきことは、見栄えを良くすることでも、かっこいいコピーを書くことでもありません。
「入社後のリアルを、どこまで伝えられるか」
ここに尽きます。
・ここは大手に勝てない
→ だから何?(私の得意技の思考です)
→ その代わり、何がある?
この問いを突き詰めていく。
そして、大手にはできない価値を言語化する。それをWebサイトに落とし込む。
もちろん会社の体質改善が必要なこともありますし、私が当時やったみたいに教育体系のテコ入れが必要なこともあります。
ただそこに向き合っていっているリアルこそがコンテンツとなりうるのです。
私が今なおコピーライターを続けているのかがここにあります。
耳障りのいいコピーライティングではなく、リアルを伝え、会社の魅力を言語化することはまだAIに負けてないと自負があります。(笑)
AIは上手いコピーを書きますけど、人に刺さるコピーはまだ私の方が刺さる。
と思ってるだけかもしれませんが、求められている限りは書き続けたいと思っています。
いい格好をしない。
きれいに見せようとしない。
その代わり、「ここで働くとはどういうことか」を、ちゃんと伝える。
そこに共感して入ってきた人は、辞めません。
採用は、数ではない。
会社の理念、文化や大切にしてきていること、そんな可視化できないことに合う人と出会えるかどうか。
あの時の経験は、今でもずっと、カンドウの採用にも、クライアントへの提案にも、生き続けています。
これが、「辞めない採用」を実現する採用サイトのつくり方だと思い、数々の採用サイトを手掛けててきています。
・何人採用しました
・難しい職種の採用に成功しました
そこではなく、辞めない採用、活躍する人材の採用にこそ、私たちの存在意義があると確認しています。
弊社の採用は「メンバー全員のOK」がなければ採用には至りません。
どけだけ私や社長が「この子いいっ!」となっても、一人でもNGがいたら採用になりません。
じっくり会社を体験してもらって、文化を感じてもらって、肌で感じてもらう時間=インターンシップを最重要視しています。
そして入社希望者の特性もじっくり見て、観てます。
人それぞれ成長スピードは違います。
それまで鳴かず飛ばずだった子が、急カーブを描いて成長する様も何度も目にしてきました。
じっくり見て、観て採用した子はかならず伸びているのもカンドウ流の採用スタイルかもしれませんね。(^^)