なぜ私はデザイン経営という言葉に違和感があるのか
数年前から「デザイン経営」という言葉をよく見かけるようになりました。
最初に聞いた時、正直少し違和感がありました。
なぜなら、「デザイン」という言葉から、多くの人がまず想像するのは見た目だからです。
オシャレにすること
統一感を出すこと
ブランドっぽく見せること
そんなニュアンスで語られている場面も少なくありません。
でも、特許庁が定義しているデザイン経営を読むと、実は全く違います。
デザインの考え方や手法を経営戦略に取り入れ、ブランド構築やイノベーションにつなげること。
ユーザー視点で課題を見つけ、顧客体験を設計し、競争力を高めていくこと。
つまり、見た目の話ではない。
ここを知った時、「あれ? これって、私がずっとやってきたことに近いのかもしれない」と思いました。
カンドウコーポレーションは長年、Web制作や採用支援、ブランディングに関わってきました。
その中でずっと考えてきたのは、どうすれば「選ばれるのか」ということです。
採用なら、なぜ応募が来ないのか。
集客なら、なぜ問い合わせにつながらないのか。
Webサイトなら、なぜ見られているのに成果が出ないのか。
この原因を掘っていくと、結局いつも同じところに行き着きます。
誰に向けているのか
何を伝えるべきなのか
どう感じてもらうのか
どう判断してもらうのか
つまり、体験の設計です。
例えば、どれだけカッコいいWebサイトでも、何の会社なのか分からなければ意味がありません。
逆に、デザインとしては派手ではなくても、誰に向けているかが明確で、迷わず判断できるサイトは成果につながります。
これは採用でも同じです。
条件を並べるだけでは、人は来ません。
「この会社は自分に合いそうだ」、そう感じてもらえるかどうか。
ここに設計が必要になります。
つまり、デザイン経営とは、単に見た目を整えることではなく、「どう選ばれるかを設計すること」なのだと思います。
そう考えると、私はずっとデザイン経営をしていたのかもしれません。
ただ、私は今でも「デザイン経営」という言葉に少し違和感があります。
なぜなら、デザインという言葉が、まだ狭く捉えられているからです。
デザインは装飾ではありません。
伝えること
理解してもらうこと
迷わせないこと
選びやすくすること
そこまで含めて、私はデザインだと思っています。
だから、採用も、集客も、Webサイトも、ブランディングも、全部つながっています。
どれも、「どう選ばれるか」の話だからです。
AI時代になり、情報が溢れるようになった今、この考え方はさらに重要になると思っています。
ただ情報を並べるだけでは、選ばれない。
ただカッコいいだけでも、選ばれない。
誰に、
どんな価値を、
どう届けるのか。
そこまで設計された会社が、これから強くなっていく。私はそう感じています。
EDITOR
- 代表取締役会長兼CEO(最高経営責任者)
- エグゼクティブ・ビジネスデザイナー
- 兼ストラテジックパートナー
1961年生まれ。広島県広島市出身。広島修道大学中退後、リクルート、カーディーラーの採用・教育担当を経て、企業内の体質改善・採用・教育コンサルタント会社として、1991年2月有限会社オフィスCAN(現 株式会社カンドウコーポレーション)を設立。その後思い切った業態転換により、クリエイティブファームとしてのポジションを確立する。