なぜ採用は失敗するのか?──"嘘をつかない採用"に辿り着いた理由

カンドウコーポレーションの社歴が35年になりますから、私がカーディーラーで採用・教育担当として働いていたのは、もう35年以上も前の話になります。

もともとはリクルートで営業をしていました。
その営業先のひとつだった日産系カーディーラーの常務取締役(人事担当)に声をかけていただき、転職することになりました。

当時、ずっと自分の中にあったコンプレックスがありました。

それが、

「採用の提案をしているのに、実際の採用現場を知らない」

ということです。

リクルートという会社は、ある意味それでも成立する世界です。
しかし、自分の中ではずっと引っかかっていました。

「一度、現場を知らないとダメだな」

そう思って、1〜2年だけ現場を経験して戻るつもりで転職しました。
(今思えば、かなり姑息な考えですけどね)

当然、当時の上司にもそう伝えていましたね。

一方で、採用した側の常務としては「リクルート出身なら採用は分かっているだろう」という期待があったと思います。

ただ、実際の私はというと・・・

採用に関しては、ほぼ素人でした。

入社してまず感じたのは、「営業職の採用は、とにかく難しい」ということでした。

学生本人はやる気があっても、親御さんの評価が厳しい。
世間的なイメージも影響していましたし、実態としても楽な仕事ではない。

・ノルマは厳しい
・休日は不規則(営業は平日休み)
・土日は書き入れ時

つまり、「選ばれにくい仕事」だったわけです。

前任の採用担当の説明会トークを聞いたとき、正直違和感がありました。

「ノルマはありません。あるのは目標です」
「基本的に土日休みです。出勤時は代休が取れます」
「まずは顔を覚えてもらう仕事なので、いきなり売れとは言いません」

その時点で私は思っていました。

「いや、それ違うよな・・・」と。

ただ、入社したばかりの自分が口を出せる立場でもない。
最初は見様見真似で説明会をこなし、面談を行い、学生に逢うために県外に出張もしながら採用活動を進めました。

結果として、その年は採用予定の約2/3を確保。
常務や社長からも評価され、手応えを感じていました。

問題は、その後です。

入社後、数ヶ月で─採用した新入社員の半数近くが退職。
さらに数ヶ月、一年も経たないうちに、退職者が続きました。

今のように携帯電話もない時代。辞めてしまうと連絡も取れない。

つまり、

「なぜ辞めたのか」が分からない。

そこで私は、辞めずに残ってくれた社員に徹底的に聞いて回りました。

そこで見えてきた答えは、とてもシンプルでした。
退職を考える、また退職しようとする理由は以下が代表的でした。

・会社説明会で言ってた話と違う!嘘ばかりだった!
・日曜日は休みと聞いていたけど(当時は週休二日制は珍しかった)、休日出勤ばかりで代休すらもらえないじゃないか!
・ノルマはない目標だと聞いてたけど、ノルマ達成のために毎日のように営業所長からキツく詰められている。
・会社案内のパンフレットを見ると社員の笑顔の写真ばかりだったけど、実際は先輩社員はノルマ達成への重責で笑うどころか暗い顔をしているじゃないか!

採用段階での「期待値」と「現実」のギャップ、ズレ。
言い換えれば、「嘘ではないが、都合よく切り取られた情報」が原因でした。まあ嘘もありましたけど・・・。(^^;

ここでひとつの結論に辿り着きます。

それが、「嘘をつかない採用」です。

なぜ「嘘をつかない採用」が重要なのか?

理由はシンプルです。

採用は「入社させること」が目的ではなく、「定着して活躍してもらうこと」が目的だからです。

とはいえ、当時の私は中途入社したばかり。
まだ胸を張れるだけの実績もない。

それでも常務に掛け合い、社長に提言しました。

そのときの決め台詞がこれです。

「採用に1,000万円以上(リクルート等のメディア出稿費)つぎ込み、半分辞めたらコストは倍ですよ?」

この一言が効いたのかどうかは分かりませんが(笑)、ここから私の「辞めない採用」への挑戦が始まりました。

続きます。。。

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EDITOR
福原 勘二
  • 代表取締役会長兼CEO(最高経営責任者)
  • エグゼクティブ・ビジネスデザイナー
  • 兼ストラテジックパートナー

1961年生まれ。広島県広島市出身。広島修道大学中退後、リクルート、カーディーラーの採用・教育担当を経て、企業内の体質改善・採用・教育コンサルタント会社として、1991年2月有限会社オフィスCAN(現 株式会社カンドウコーポレーション)を設立。その後思い切った業態転換により、クリエイティブファームとしてのポジションを確立する。

福原 勘二のプロフィール
082-509-3322

まず、「誰が嬉しいのか?」を
一緒に考えることから始めます。

表面的な症状ではなく、その奥にある構造から一緒に考えます。
ウェブ・デザイン・言語化・伴走。手段はその後についてきます。

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