2011年4月 5日(火)08:50
自粛を自粛
「子どもの手」の中で書いた「自粛を自粛しませんか」に対して、多くの共感メールや、Facebookへのコメントをいただきました。
もちろん「そんなこと言ってる場合じゃないだろ?」という反対意見があって当然。
それに対しては真摯に受け止めたいと思っていますが、今のところ共感いただいているみたいです。
当然まだ復興のフェーズではなく、救助フェーズから復旧フェーズでしょうし、赤十字に集まった義援金の分配はこれから当分先だとも耳にしました。
でもこの自粛ムード満載の現状は、被災された方々が次のフェーズで必ずぶち当たる壁があり、それが雇用の問題だと思うんです。
そのためには、今回被災しなかった地域が主となって、雇用の受け入れ先になるべきだと思っていますし、新しい雇用を生むためには、会社、地域、社会が元気じゃないとそれも叶いません。
20年来の友人で、NIコンサルティングの長尾社長がコラムで同様のことを書かれていたので許可なく勝手に引用します。彼は数多くの書籍を書かれている執筆家でもありますが、著名なコンサルタントです。
計画停電もあるから、ハデなことはできないかもしれないが、卒業式とか入学(社)式など、若者の門出を祝う一生に一度のことくらいキッチリやってあげて欲しい。被災地の学校が何とかして手作りで卒業式をやろうとしているというのに、他地区の大学などが卒業式を簡略化したり中止したりするのはやり過ぎ、気にし過ぎのように思う。一体誰に対して気を遣っているのか?東北の被災者の方々は、「俺たちが酷い目に遭っているのに東京の若者が卒業式をやるなど許せない」などと言ってはおられまい。そんなに了見の狭い人は東北にいないと信じる。
長尾一洋氏 「ブログではないコラム~大地震、大津波」より抜粋
全く同感です。卒業式の自粛は意味が分からないと思っていました。
しかも東北の被災者の方々も、卒業式を自粛したことを知って嬉しいとはとてもじゃないですが思えません。被災者の方々の中には親御さんもいらっしゃるでしょうし、むしろ「なぜ?」と思われるのではないでしょうか。
前述の通り、経済活動が縮小化してしまったら(もう既に起こっていますが)、復興フェーズの時に日本全体が沈下していたらどうなるか・・・。(^^;
考えただけで怖くなってきます。
今、どんな経営者と話をしてても、「先が全く見えない」というのは共通認識で、新しい概念が必要なのかもしれません。
今朝、社内のミーティング(滅多にしませんが)で決算の報告と、これからについてメンバー一人ひとりがどう考えているのかを聞き、ボクの考えを聞いてもらいました。
今までの事業モデルや収益モデルは通用しない時代になるかもしれません。
決算で無理して利益を出すのではなくて、何かしらの節税対策を講じた方が良かったのかもしれません。でもボクの出した結論は「かねてからの目標であった累積赤字の解消」する=「法人税をちゃんと支払う」ということでした。
納税したお金がイコール東北地方の被災者のためになるとは思っていませんが、財源が足りない今、少しでも貢献できることはしようと思っています。
もちろん個人個人でもメンバーはちゃんと考えてくれていると思います。
裕恵はサンヨーメディア印刷と組んでイラスト入りのポストカードを販売して、その売上の全てを義援金に回そうとしていますし、物資をかき集めて送ったりしているメンバーもいます。
それぞれがそれぞれの考え方で、それぞれのやり方で支援すればいいと思います。
でもそれと自粛は別問題。
全く先が読めないから消費を控えるのではなく、今までと同じで構わないと思います。ボクはむしろ今まで以上に意識して会食に出掛けたり、消費を心掛けたりしています。
友達の経営者はクルマを買ったと報告してくれました。
プライベート旅行も悩んだんだけど、行って来るよ。自粛を自粛っていうあなたの言葉に背中を押してもらったと報告してくれた友達もいました。
もういい加減自粛ムードから脱却したいものです。
あ、もちろん無駄遣いをしましょうっていう意味じゃないですからね。(^^;
今回、もう一つ決定事項として、ボク自身がむっちゃ愉しみにしていた20周年のパーティーを延期することにしました。別に21周年でも23周年でも構いませんしね。
これは自粛というニュアンスではなくて、自戒のニュアンスが大きいと思います。
でも必ず周年パーティーは実施しますよ!