年の瀬
毎年、この時期になると一番苦しかった年末のことを思い出します。
生活費を家の口座に入れ、手元に残ったお金は記憶が間違ってなかったら3~4万円。どこかに挟んでいたお金が出て来て、確か2万円だったけど、大喜びしたのもつい昨日のよう。
その当時付けていたプライベートサイト「かんかんずるーむ」のダイアリーから、その当時の様子が伺えます。クリスマスの日に書いてるなんて、ちょっと哀愁を感じますが。(笑)
1999年12月24日(金) 「働けど働けど我が暮らし楽にならず」
給料日になる度に思うんだけど、「今月も給料取れるかなあ」なんて思う社長なんてそうそういないんじゃないかって。 こういう時代だからそうでもないのかなあ。他にも沢山いるのかなあ。会社が存続してるだけマシかもしれんけど・・・。
焦っちゃあダメ、焦ったら負け・・・って自分に言い聞かす。 でもやっぱり焦りが出る。書きたきゃないけど、今月も生活費を取ったら何も残らなかった。年をどうやって越そう・・・。BSを見てもPLを見ても去年より断然いいんだけど資金繰りが悪い。悪すぎる。
ウチみたいな会社に対して未払いをしている会社はあるし、 その額も半端じゃない。でもその人たちはきっと当たり前のように給料を取ってるハズ。 オレなんか自分の給料も取らず支払いを優先させてるっていうのに。
持っていた株によって巨額の富をもたらせた社長もいる。 「何もしなくても金が転がり込むってたまらんねえ」って言ってたけど、それはぜんぜん羨ましくないんだけど、それで会社の資金繰りやら、やろうとしてたことに着手できるってそれは羨ましい限り。
オレも株を買おうかなあ。宝くじなんて買ったこともないなあ。一獲千金を夢見るタイプじゃないしなあ。 働き方がマズイのか、働きようが少ないのか、どっちにしても誰の責任でもなくオレの責任。まッみんなの給料が滞るワケじゃないからいいことにしよっかあ。
2000年12月31日(日) 「Thanks 2000. Thanks 20th Century.」
2000年が、そして21世紀が終わりを告げる。20世紀というのはあんまり実感がないけど、2000年はとても意味が深い年となった。 毎年ビクビクしながら年末を迎え、そして新しい年に期待をしつつ新年を迎えてきた。今年も楽な一年じゃなかったけど、忙しい一年だった。慌ただしく、目紛しく過ぎていった。
一月いきなりの資金ショートで会社を興して初めて親に頭を下げた。母一人で二人の子供を育て、充分な貯えなんかないのは重々承知をしていたけど、背に腹はかえられなく、頼み込んだのが一月の三が日の時だったと思う。 そのお金のお陰でなんとか持ち直した。いつだってそう。ギリギリのところで会社を運営してきた。
家を建て替えたのだって、会社がピンチの時には担保として家と土地を入れられるからに他ならない。いつだって頭の中には会社のことだけだった。休みの日だって頭の中から会社のこと、仕事のことが離れることなんてなかった。 疲れた・・・と感じることもなかったわけじゃない。資金繰りの度に孤独さを感じてきた。膝を抱えて途方に暮れることもあった。
でもそれさえも嫌いじゃない。 カンドウのため、スタッフのためだったら力が湧き出て来る。自分一人じゃ何もできないかもしれないけど、ウチには心強いスタッフがいる。そしてみんなが全員経営者の感覚に近付こうとしてくれているのが分る。経営者感覚になることは抱えてるリスクが違うのでなれないかもしれないけど、オレだけを孤独に追いやらないようにしてくれているのが分る。
だからこの2000年、一人じゃないって実感できた。だからひたすら走ることができた。そして2001年、今以上の走りを約束できる。 怖さがないわけじゃない。でもオレにはどこの立派な社長にも負けない参謀がいる。そして同志がいる。仲間がいる。来年は走り捲ってやろうと思う。 ありがとう、2000年。20世紀。そして21世紀よ、よろしくな。21世紀はオレたちの時代だぜ。待ってろよ2001年、21世紀。
1999年、そして2000年と、この一年が大きなターニングポイントであったのは確かです。
でも何故か自分たちの可能性は信じられていました。何の根拠もない自信なんですけど、「絶対に自分たちは間違えてない」って。「絶対に自分たちはもっともっと大きくなれる」って。
今からほんの5年前の状況です。この頃の会社の通帳を見ると泣いてしまうかもしれませんね。(笑)
それから5年。紆余曲折はあったものの、お陰さまで次の期から増収増益を続けさせていただいています。でもこの頃の泣きそうになりつつ年の瀬を迎えたことだけは、ずっと覚えていたいと思っています。
あの頃があったから、何にだって耐えられる。
あの頃があったから、危機管理もできる。
あの頃があったから、スタッフの可能性を信じ切れる。
あの頃があったから・・・今がある。
全てはあの頃のお陰だと思っています。
ちょっと遅いメリークリスマスに代えて・・・。
EDITOR
- 代表取締役会長兼CEO(最高経営責任者)
- エグゼクティブ・ビジネスデザイナー
- 兼ストラテジックパートナー
1961年生まれ。広島県広島市出身。広島修道大学中退後、リクルート、カーディーラーの採用・教育担当を経て、企業内の体質改善・採用・教育コンサルタント会社として、1991年2月有限会社オフィスCAN(現 株式会社カンドウコーポレーション)を設立。その後思い切った業態転換により、クリエイティブファームとしてのポジションを確立する。