2003年12月21日(日)22:10
カンドウ版ミッション・インポシブル完結編
本当だったら17時過ぎのスーパー八雲に乗る予定でした。が、クライアントに対して大迷惑をお掛けすることになった大トラブルが発生。そのお詫びに行くのが今日の10時でしたし、ちょっとでも早く社に戻って対応策を講じたかったため、一本早い15時10分発のスーパー八雲に乗りました。まさかあんなことが待ってるとはつゆ知らず、雪がかなり降っていたため、少しの遅れは覚悟していましたけど、掲示板で書いた通りのトラブルに巻き込まれてしまいました。
途中線路に雪のために倒木が3本あり、その撤去作業で新郷(にいさと)という、ケイタイも途切れ途切れになるところに足止めされること6時間余り。(^^;
社内販売も何かのトラブルで乗っておらず、お腹は当然空きますし、喉も渇くし、何よりも腰が痛くて泣きそうになりながら、それでも復旧して岡山に戻り、最終ののぞみには乗れるだろうと高を括っていました。ただその希望も空しく、「新幹線、在来線との接続は不可能な時間になりました。このまま岡山まで戻り、「ホテル列車」を用意しているので、そちらで朝まで過ごして頂きます」とのアナウンス。
慌てました。10時にクライアントに行かないといけないのに、しかもただの打ち合わせではなく、ご迷惑を掛けているお詫びですから、時間変更など出来るハズもなく・・・。
その旨を会社に連絡して、最悪の場合は小田を行かせることで、遅れてでもタクシーで駆け付けるつもりでした。
そう考えてる頃、社内ではボクを救出するために壮大なプロジェクト「福原勘二救出大作戦」が刻々と進んでいたみたいです。(笑)
結果として岡山の総社に会社を構えるスタジオ・ケンの頼ちゃんこと「頼経社長」に連絡をして、新見からタクシーを出してもらえるところを紹介してもらおうとしたところ、ちょっと時間が欲しいとの返事。そこから頼ちゃんが列車が止まっている「新郷駅」に一番近いところに住んでる友達の社長に連絡をして、「オレが行こう」と見ず知らずのボクのために、夜中にしかも雪深い奥地へとクルマを走らせてくれることになりました。
鈴木社長というその人がもう既に新郷の近くまで来ていることを電話で知らされ、無理だ・・・と思いましたし、新郷から新見までぼちぼち動きそうということも分かり、かなり危険な賭けだったワケです。
正に「列車は新見まで運行します」というアナウンスを遮って、ボクは列車を飛び降りました。雪が深々と降り積もり、風は吹き付け、鈴木社長を待ってる間の40分(場所を勘違いしていたというトラブルもありまして)、窓が閉まらない電話ボックスの中で歯がガチガチと鳴る寒さの中で、時間を過ごしました。
その時には頼ちゃんは鈴木社長からボクを引き継ぐため、県境に向けて出発してくれており、そして広島からは小田と後輩とがボクを頼ちゃんから引き継ぐために、福山方向にクルマを走らせてくれていました。
40分が凄く長く感じました。しかもケイタイの充電は残り少なくなり、「まだ?」という電話も広島で連絡係りとして待機している河野にするのがやっと。大切にしていたテレホンカードを使うことにはなってしまいましたけど、何度か小田とかと連絡を取り合い、「後20分くらい掛かってしまうらしい(^^;」という申し訳なさそうな声に「分かった、頑張る」っていうのが精一杯。結局それから30分経って鈴木社長が到着。やっと暖かいクルマに乗ることが出来ました。
頼ちゃんの頼みだから・・・ということで、ボクのためにこんな場所をすっ飛ばして来てくれたんだと感激するくらいの雪深い道を通り、無事頼ちゃんと合流。
何も食べてないなんて知らないハズなのにおにぎりやお茶、コーヒーを持って待っててくれていました。ローソンのおにぎりがこんなに美味しく感じるなんて。(笑)
そして中間地点である福山西インターで小田たちが迎えに来てくれるのを待って、固い握手を持って別れました。
帰りのクルマの中の記憶は殆どなく、とにかく横になりたかった悲鳴を上げてる腰を庇いつつ、帰路に着きました。
途中、頭の中には「ミッション・インポシブル」のテーマソングが流れ、不可能のハズのボクの救出劇はこうして成功したワケです。「ミッション・ポシブル」の瞬間ですね。(^^)
途中、新見駅までは行けるとアナウンスがあった列車は新見駅の遥か手前で止まっていました。新見駅に変更して、そこでのピックアップ計画に変更していたら、あのまま列車の中だったと思います。みんなの「なんとか救出しよう」という想いが一つになり、確かに40分は寒空で待ちましたけど、確実に広島に戻ってこれました。
当然、クライアントへの善処策、代替案の摺り合わせを朝までやり、無事クライアントにお詫びと提案が出来たのは言うまでもありません。そして一番恐れていたクライアントのお客さまへの信用失墜(カンドウへの信用失墜も当然恐れていましたけど)を防ぐ代替案を受け入れていただき、前向きな話をすることが出来ました。
それにしても「やってくれますわあ」。(^^)\