プロポーザルを経て、広島県呉市の移住定住ポータルサイト立ち上げを行いました。移住定住に関連する「家・暮らし・子育て・仕事」の情報が集約されていることはもちろん、呉市の魅力が広まり、呉に移住したい!できそう!という人を増やすための「仕組みづくり」から提案。呉市民が市民ライターとして呉市の魅力を発信する記事コンテンツでは、ライターの公募から記事作成のレクチャーなどの運用サポートも行っています。
ウェブサイトの運用を通して、呉市職員と呉市民、移住者、移住をサポートしてくださっている方々との交流もこれまで以上に深まっているように感じます。
リアルが伝播する
官民一体移住窓口
課題
- 呉のリアルな情報を発信したいが、運用にあまり手をかけられない
- 呉市の移住関連情報が呉市公式サイト内外で点在しており、情報収集が難しい
実施
- 呉市民が呉のリアルな情報を発信できる仕組みを構築
- 各課に更新権限を付与し、課を跨いだ移住関連情報を投稿
- 呉の暮らしをイメージできる撮影やインタビューを実施
結果
- 移住検討者、地域の移住サポーター、市職員など皆が活用できるサイトになった
- 市の担当者の負担をさほど増やすことなく、サイトのコンテンツを充実させることができた
- 初年度目標ユニークユーザー数の400%達成
実施年 | 2022年 |
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URL | https://kureto.city.kure.lg.jp/ |
デザイン | Adobe XD / Figma / Adobe Illustrator / Adobe Photoshop |
構築 | Wordpress / php / javascript |
成果物 | ウェブサイト / チラシ / 撮影取材 |
制作メンバー
コンセプト
呉市が提示した移住定住ポータルサイト構築のお題に「市民参加型コンテンツ導入」がありました。
市民発信のコンテンツがあることが、移住検討者、呉市民にとってどういったメリットを生むことができるのかを検討し、「呉市に関わりのある人が呉を語る記事コンテンツの運用」を提案しました。移住検討者にとっては、呉市民が発信する呉のリアルな情報を知ることができます。市民ライターは一度呉以外での生活を経験したことのある人等、外の視点を持っている人を採用(2年目から公募)。呉以外とのギャップを良いところだけではなく、困ったことや驚いたことも正直に書いていただき、本当に移住検討者にとって役に立つ記事の作成をお願いしています。呉市民にとっては、「呉に住んでいると当たり前だと思っていたことが、移住検討者にとってはこんなに喜ばれることだったんだ」といった呉の魅力に気付いていただけるメリットがあり、移住検討者へ呉市の魅力を伝えられる呉市民が増えることを目指しています。
情報が集まる運用体制づくり
「市民ライターコンテンツ」もそうですが、「移住支援策」や「イベント情報」など、呉市の移住定住担当職員以外が「KURETO」のコンテンツを更新できる設計を行いました。移住定住には「家・暮らし・子育て・仕事」等の情報や、呉市に行くきっかけとなり得る「イベント情報」など、課を跨いだ情報が必要かつ重要になってきますが、それらを移住定住担当課がすべて情報収集しウェブサイトで発信するのは容易なことではありません。そこで、各課が指定したコンテンツのみ更新できるシステム構築を行いました。カンドウコーポレーションは各課に更新方法のレクチャー等を行わせていただきましたが、なにより「KURETO」に情報を集約することの必要性を移住定住担当職員が各課にしっかりと伝えてくださったことが実現につながったと感じています。
市の職員と移住者の連携が深まる取材・撮影
先輩移住者のインタビューは、広島県の移住定住事業に2015年から関わらせていただき培ったノウハウや移住サポート関係者や移住者からキャッチアップした最新の移住傾向を共有しながらインタビューイーの候補・選定から関わらせていただいております。先輩移住者は、その経験を移住検討者に伝えられる貴重な存在であり、その繋がりが新たな移住者を呼び込むことも少なくありません。移住相談窓口となった市が、相談者に適した先輩移住者を紹介できるようになると移住者は増えるのではないでしょうか。移住者インタビューは、ただ移住者の経験談を聞くだけではなく、市の移住定住担当者が移住者との繋がりを作り、その後の連携を取りやすくなる絶好の機会です。そのため必ず呉市の職員にも同行していただいております。